私は2018年5月11日に、甲状腺乳頭がんという診断のもと甲状腺全摘手術をおこなっています。
甲状腺全摘というワードを聞いただけで、大掛かりな手術をイメージしませんか?
実際に甲状腺全摘を受けた筆者は、人間の再生能力に驚きを隠せませんでした。
そこで、甲状腺全摘による入院・手術そして退院までをまとめてご紹介します。
これから甲状腺全摘手術を受ける予定の人は、ぜひこのブログを参考にしてみてください。
ブログで紹介!甲状腺全摘手術の入院前検査は何をするの?
筆者は甲状腺乳頭がんという診断のもと、甲状腺全摘手術のスケジュールが組まれました。
そのため、橋本病およびバセドウ病による甲状腺全摘とは検査内容は違いがあります。
また、病状や医師の所見によっては検査内容も異なるでしょう。
上記、ご了承して頂いたうえで読み進めてください。
まず、甲状腺乳頭がんによる甲状腺全摘が決定すると、入院前に術前検査を受けます。
術前検査の内容は、がんが他の臓器に転移していないかを確認するためにレントゲンを用いました。
その他に、手術を執行する担当医による触診と、血液検査もおこないます。
また、甲状腺がんの場合は腫瘍の状態を正しく診断する為に細胞診をおこないますが、入院が決定する前におこなうことが多いです。
ブログで紹介!甲状腺全摘手術による入院生活は何をするの?
甲状腺全摘による入院日数が「長い」と感じる人もいるのではないでしょうか?
それもそのはず、甲状腺全摘による入院日数は、およそ1週間なのです。
実際に筆者は6泊7日の入院生活だったので、正直「長い」と感じました。
そこで、甲状腺全摘手術による入院日数が長い理由を、当ブログで分かりやすくご説明します!
当ブログは筆者の経験談をもとにご紹介しているので、入院・手術に対するイメージを具体的に膨らませることができるでしょう。
※入院日数は、術後の回復状態で早まる場合もあります
入院1日目
いよいよ甲状腺全摘による入院生活がスタートです!
入院生活1日目は、シャワー室やトイレの場所、コインランドリーや面会所などを案内してもらいました。
ちなみに、筆者が選んだ入院部屋は4人部屋です。
術後は一人でゆっくりしたいという方は、断然個室をおすすめします。
ただし、個室は大部屋と比較して割高です。
そんなこんなで入院1日目は、検査という検査もなく病院へ泊まりに来たという感じでスタートw
入院2日目
入院2日目は、甲状腺全摘手術の前日です。
そのため、手術を担当する医師から手術に関する説明を受けました。
具体的な内容は「甲状腺乳頭がんによって甲状腺を全摘する必要性」、「甲状腺全摘にプラスしてリンパ節郭清の必要性」、「甲状腺全摘による合併症例および合併症が出現した際の対処法」、「手術に要する時間」、「手術後の治療方針」などが挙げられます。
専門的な言葉も出てくるので、あらかじめ下調べをしておくとベスト。
または、説明を聞き終えた後に疑問点はしっかりと医師に質問すると良いでしょう。
入院2日目は翌日に手術を控えている為、緊張と不安に苛まれました。
さらに、お昼以降は絶食となり夜以降は絶飲もプラスされます。
絶飲絶食って地味にしんどいですw
とにかく水分をとっておかなくちゃ!と水分をとりすぎた結果、翌日お腹を下して看護師さんに笑われる始末w
甲状腺全摘手術による入院2日目は、緊張で夜は眠れず布団の中でスマホをいじっていたら「安定剤でも飲みますか?」と、巡回の看護師さんが声をかけてくれました。
どうやら、手術前日は眠れなくなる患者さんが多いそうで、その時のために安定剤を処方してくれるそうです。
筆者は自力で眠れるようにしたかったので、安定剤の処方は断りました。
このように、安定剤は強制的に処方するものではなく、患者本人の意思で服薬を決められます。
入院3日目・手術当日
甲状腺全摘による入院3日目は、いよいよ手術当日です。
ご飯が食べられない・水分も飲めないという絶飲絶食状態を除いては、入院1日目と変わらない朝を迎えました。
午前中入院部屋でのんびりくつろいでいると、「手術の時間が決定しました」と看護師さんが報告に。
筆者がおこなう手術の時間は午前11時に決まり、このとき一気に緊張感が現れたのです。
その後すぐに手術を担当する医師・その助手・学生・看護師などが、ぞろぞろと私の部屋に入ってきました。
それはもう、テレビドラマの中でしか見たことがないような光景です(^^;
手術を執行する医師が「だいたいこのくらい切りますね」と言いながら、私の首にペンでマークを付けました。


メスの入る部分が広範囲過ぎてびっくりですよね(^^;
甲状腺全摘以外に、大きく育った腫瘍を取り除くために広範囲となっています。
甲状腺全摘出だけなら、筆者よりメスを入れる範囲は狭いので安心してください。
そうこうしている間に手術の時間となり、手術室へ看護師同伴のもと歩いていきます。
手術着に着替え、指定された手術室へ入り、ベッドに横たわり、麻酔を入れ、、、。
気付いたら手術は無事に終わり、病室に戻っていました。
術後は絶対安静の為、尿カテーテルが欠かせません。
食事もできませんし、水分補給もできませんでした。
正直、ここが一番しんどさのピーク!!
我慢も多く傷口の痛みも辛いだけでなく、自由に動けないので大きなストレスでした。
▼手術当日の様子は別ブログでご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね▼
入院4日目・術後1日目
甲状腺全摘出手術を受けた翌日は、起床の時間に合わせて自身の足で歩くことができます。
お手洗いも看護師さん同伴のもと、行けるようになりました(^^)
「昨日手術を受けたよね?」と思う程、行動の制限はなく自由そのもの。
飲食も朝から開始になり、絶飲絶食だった胃腸に負担をかけないようにおかゆが配られます。
そして、甲状腺全摘の箇所から汚れた血液を体外へ出す為に、首元にはドレーンが装着されていました。
術後すぐに装着されていたそうですが、起き上がれなかったために気付きませんでしたw
ドレーンから出てきた体液や血液は、カップの中に溜まっていきます。


血液が丸見えにならないよう、ポシェット付き(=゚ω゚)ノ小さな配慮がとても嬉しい♡
血液が溜まると、看護師さんが定期的にカップを交換してくれましたよ。
この体液や血液が綺麗になり量が減ってくると、退院の指示が出ます。
お昼からは普通の食事を食べることができ、傷口の痛みを除けばある程度の日常生活が送れる状態でした。
入院5日目・術後2日目
筆者はドレーンから出る血液や体液の量が安定しなかったので、ドレーンは装着したまま術後2日目を迎えました。
術後すぐにドレーンが取れる人もいますが、こればかりは個人差があります。
そんなこんなで、術後2日目・入院5日目は耳鼻科で声帯の検査をおこないました。
鼻から管を通されるという、できることならやりたくない検査ですw
しかし、声帯に異常がないかを確認する大切な検査なので、しっかり受けました。
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そろそろシャワーを浴びているのか、疑問を感じていませんか?
実は、入院2日目からシャワーを浴びていませんw
手術の時間が午後であれば、手術当日にシャワーを浴びることもできたのでしょう。
術後はシャワーを浴びることはできず、医師の許可が出るまでは身体を濡れタオルで拭くのみ!
シャワー以外は制限なく過ごすことができました。
また、血液検査をしてカルシウムの数値が安定してない場合、カルシウムを点滴で補います。
筆者は術後の合併症の1つであるテタニーに悩まされたので、点滴は必須でした。
入院6日目・術後3日目
術後3日目にして、やっとドレーンが取れました!
ドレーンを取る作業ですが、喉元に管が入っているものを取る為ために地味に痛むし気持ち悪かったです、、、。
しかし、取ってしまえばあとは楽になりますよ。
ドレーンが取れてしまえばシャワーの許可が出ます。
術後初のシャワーは、喉元に大きな傷口があるために頭を自由に動かせず苦労しました。
5日も頭を洗わないと、滝のように髪の毛が抜けるという貴重な経験もw
そんなこんなで、排水溝に溜まる自分の髪の毛の処理に追われて、術後の初シャワーはいろいろと大変でしたwww
そして、ドレーンが取れたことにより待ちに待った退院の許可が♡
ここまで長く感じましたが、あっという間の入院生活でした。
入院7日目・術後4日目・退院日
筆者はまるまる一週間お世話になりました。
甲状腺全摘手術を受けてからの4日間は驚くほどにあっという間だったことと、人間の再生能力に驚かされることが多かったです。
傷口に関しては、甲状腺全摘手術をしてからテープで固定をされています。
このテープは、退院してから次の検診まではつけておくように指示を受けました。
退院日当日は、チラーヂンというホルモンのお薬が処方されました。
チラーヂンに関しては、甲状腺全摘後に服薬または点滴で補う場合もあるそうです。
筆者が入院していた病院では、甲状腺全摘後はホルモンの値に変化が現れないという点から、退院してから服薬をするという方針でした。
何だかあっという間に退院だったので、同じ病室の患者さんとのお別れが寂しかったです、、、(´;ω;`)ウゥゥ
ブログで紹介!甲状腺全摘出の入院・手術に関するまとめ
甲状腺全摘による入院日数が長い理由に、手術2日前に入院をすることと、術後の経過の良し悪しが関係しています。
具体的な入院内容をご紹介したので、入院・手術のイメトレができたのではないでしょうか?
甲状腺全摘後は身体を動かすことで傷口の治りも良くなることから、筆者は院内の散歩を徹底!
甲状腺全摘手術を終えた後の入院生活は、思ったより暇過ぎましたw
なので、これから甲状腺全摘出手術を控えている人は、術後の楽しみを見つけておくといいですよ。
筆者の入院病棟にはイケメン看護師さんがいたので、無駄に院内を散歩しては看護師さんを見つけ目の保養にしていましたw
術後の身体は想像以上に疲れているので読書をしたり美味しいものを食べたりして、リラックスして過ごすのもアリ!
体の状態を見極めながら、入院生活を送ってくださいね。


また、入院・手術をする前に保険を見直すなどして、少しでも金銭的負担を減らしておきましょう。