2人に1人はがんにかかると言われるようになったものの、がんの症状やステージによっては命に関わるものがあります。
実際にがんと宣告された患者はどのような気持ちなのでしょうか?
また、家族にはどのように接してもらいたいのでしょう?
がんを経験した私の気持ちをまとめたので、参考にしていただけたらと思います。
がんと宣告されるまでの気持ち
がんと宣告されるまで、エコーやMRI・血液検査・CT・レントゲンなど、さまざまな検査を受けます。
がんかもしれないという不安を抱えて検査を受けるため、検査のたびに精神的に疲れが出ます。
検査を終えると、毎回ぐったりしていました。
ちなみに私が宣告されたがんは子宮頚がんの初期段階である上皮内がんと、甲状腺乳頭がんです。
上皮内がんに関しては、事前の検査で『がんに移行する可能性がある。』と言われ、甲状腺乳頭がんに関しては予期せぬ宣告でもありました。
このように2つのがんを経験したわけですが、宣告をされた時は何とも言えない気持ちになりました。
がんと宣告を受けるまでは早くはっきりしたいような、現実を直視したくないような複雑な気持ちを抱えていました。
がんと宣告された時に何を思ったか
がんと宣告された時、率直に感じた気持ちは『どうして私が・・・。』でした。
医師から言われた『子宮頸がんの最初の段階の上皮内がんに移行しましたね。』『甲状腺乳頭がんですね。』という言葉は、私の頭の中をぐるぐると駆け回りました。
何かの間違いではないか?と、何度も思いました。
私は不幸中の幸いで、上皮内がんも甲状腺乳頭がんも命に関わるものではありませんでした。
治療においても手術のみで、放射線治療はありません。
この説明を医師から受けても『そう言っているだけで、本当はもっと深刻なのかもしれない。』『検査では見つからないがんが他にもあって、死ぬかもしれない。』などと、とにかく疑心暗鬼になりました。
非常にナイーブな状態だったため、ちょっとの言葉で傷付き鬱っぽくなりました。
がんと宣告された私が家族に望んだこと
がんと宣告をされると、不安と恐怖と疑心暗鬼な気持ちと、それでもがんじゃないと信じたい気持ちとで、頭も心もゴチャゴチャします。
手術を受ける日にちが近づくにつれ、恐怖感が心を支配します。
そのため、安易に『大丈夫だよ。』と言って欲しくもなかったし、『手術をすれば良くなるよ。』とも言って欲しくありませんでした。
何も言わずに普段通りの対応をしてくれた方が、過ごしやすかったです。
そして、不安や心配なことは聞いて欲しいので、肯定しながら聞いて欲しいと思いました。
望んだだけで伝えられませんでしたが、想像以上にシビアな問題です。
もし家族ががんと宣告をされたら
もし、ご家族ががんと宣告をされたら場合、宣告をされた本人もご家族もパニックになったり焦ったりすることでしょう。
ですが、宣告を受けた本人が一番焦りや不安を抱えています。
難しいかもしれませんが、がん宣告を受けた患者を支えるスタンスでいた方がよいと思います。
家族も一緒になって不安になったり焦ったりしてしまっては、患者の不安と焦りが倍増します。
それを防ぐためにも、できるだけ冷静に対応をしましょう。
また、患者の話はとことん聞いてあげましょう。
患者本人はアドバイスなどをして欲しいのではなく、ただ不安な気持ちを聞いて欲しいだけなんです。
不安な気持ちを共感してくれるだけでも、不安は軽減します。
患者さんの性格にもよるかもしれませんが、がん宣告は非常にショックです。
そして、心も体もかなり疲弊します。
そこを理解してあげることが大切だと思います。
がんと宣告を受けた患者が家族に求めることを動画でも話しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪