私は2018年5月11日に、甲状腺乳頭がんで甲状腺全摘手術を受けました。
その際に、テタニーという合併症が現れたのです。
テタニーが現れた時の様子や症状について紹介するので、これから甲状腺全摘手術を受ける予定の方はぜひ参考にしてください。
甲状腺全摘後は必ずテタニーが起きるの?
これから甲状腺全摘手術を控えている方もいらっしゃることでしょう。
そのため、誤解のないようにテタニーについて紹介します。
まず、テタニーは甲状腺全摘の合併症ではありますが、甲状腺全摘手術を受けた人全員が必ず起きる合併症ではありません。
では、どのような人がテタニーを起こしてしまうのでしょうか?
以下で詳しく紹介します。
テタニーって何?
先ほど紹介したように、甲状腺全摘手術を受ける人全てがテタニーを起こすわけではありません。
テタニーが起きる理由は、甲状腺を摘出するときに副甲状腺が取れてしまうことが原因です。
副甲状腺が取れてしまうと、血中のカルシウム濃度が低下してしまい、手足や口元の痺れが引き起こされます。
私は甲状腺を全摘出したときに、右の副甲状腺が取れてしまいテタニーの症状が現れました。
甲状腺全摘後に起きたテタニーについて
私は甲状腺全摘の際に、右にある副甲状腺が取れてしまいました。
そのためテタニーが起きたワケですが、自覚症状が出るまでに本の少し時間が掛かってしまいました。
テタニーに気付かなかったワケ
甲状腺全摘手術を受ける前、テタニーについての説明がありました。
説明書も頂いて、テタニーについて知識は入れていたはずでしたが。
術後の麻酔が切れた後は吐き気が強く嘔吐はするわ傷口が痛いわで、テタニーのことなんてすっかり忘れる始末(;’∀’)
そんな私の様子を見た看護師さんが「手や口はしびれてない?」と、声をかけてくれてました。
しかし、痺れている自覚症状がなく「大丈夫です!」と伝えていたのです。
手術が終わってから30分後くらいに目が覚めて、そこからはしばらく吐き気と闘う羽目に(;’∀’)
15時くらいに目が覚めたのですが、18時頃までは疲れて眠ってしまいました。
18時以降は尿カテーテルが付いているにも関わらず尿意を感じたり、傷口をかばい過ぎて肩が痛くなったりとなかなかヘビーw
術後の様子は過去記事でまとめています。
吐き気や強い尿意、傷口の違和感などがあり、本格的にテタニーに気付いたのは22時頃。
麻酔が切れて目が覚めてから、7時間も経過していました。
テタニーに気付くまでに時間が掛かった理由
私がテタニーと気付くまでに時間が掛かってしまったのは、ある理由がありました。
それは、坐骨神経痛があったからです。
私の坐骨神経痛は、おもに足の痺れがメイン。
そして、テタニーの症状も手足・口元の痺れです。
私は年中無休で足が痺れているので、テタニーに気付くまで時間が掛かってしまいました。
その他にも、術後は傷口がとても痛くて顔の痺れに気付かなかったことが挙げられます。
麻酔から醒めてすぐは坐骨神経痛の症状を感じることはなかったのですが、時間が経つにつれテタニーかもしれないと思い始めました。
テタニーは想像以上に辛かった!
まず、テタニーと分かるまでに7時間ほど時間が掛かった私。
症状に気付いてからは、自分の足ではないような痺れ方を起こし始めました。
始めは坐骨神経痛が酷いのかな?程度にしか感じていませんでしたが、右足が強く痺れて睡眠がとれないほどに。
寝ようと思っても、痺れが痛くて痛くて眠れないのです(;´・ω・)
そこで看護師さんにヘルプしました。
「右足が凄く痺れて眠れないですぅ、、、。坐骨神経痛でもともと足が痺れているので、テタニーなのか坐骨神経痛なのかの判断もできないんですぅ、、、。」とw
すると看護師さんは、私の顔をトントンと指で叩き始めました。
テタニーは口元も痺れるので、口元を指でトントンして確認します。
テタニーが出ている場合、口元をトントンされると口元が突っ張るような感覚です。
口元をトントンされると、口角あたりがピクピクするような変な感覚がしました。
看護師さんの判断で血液検査を行うことになり、結果が出るまではしばらく待って欲しいとのこと。
20分程度で血液検査の結果が出て、カルシウムの値が低いことが判明。
テタニーと分かった頃には、日をまたいでいました(^^;
テタニーは、痺れという表現を遥かに超えた痛みのある痺れです。
私の場合は右足に強く痺れが出たのですが、人によっては手だったり口元だったり個人差があります。
テタニーはほっといたら大変なことになるので、少しでも痺れを感じたらすぐに看護師さんに伝えましょう!
甲状腺全摘後にテタニーが起きたらカルシウムを補充しよう
テタニーは、血中のカルシウム濃度が下がることで手足や口元の痺れを引き起こします。
そのため、薬や食事でしっかりとカルシウムを補給しましょう。
私がテタニーを起こした後は、点滴でカルシウムを補充しました。
次の日の朝は6時頃に採血をし、ビタミンDとカルシウムの処方も。
カルシウムは粉末で飲みづらかったのを今でも覚えています(^^;
独特の苦みもあるので、水で飲むのはしんどかったなぁ・・・(;’∀’)
そうそう、カルシウムはビタミンDと一緒に摂取すると、吸収率が良くなるそうですよ♪
術後1日目から4ヵ月程度、ずっとカルシウムを飲んでいました。
副甲状腺は取れてしまっても、温存している副甲状腺が正常に機能するとカルシウムの数値は安定します。
それまではカルシウムの服薬は必須です(・∀・)ウン!!
毎日飲むので大変ですが、テタニーを起こさないためにもしっかりと服薬しましょう。
正しく知れば甲状腺全摘後の合併症であるテタニーは怖くない!
テタニーはほったらかしにすると恐ろしいですが、正しく知って正しい処置を行えば症状は安定します。
なので、少しでも痺れを感じたら必ず看護師さんや担当の医師に伝えましょう!
そして、私と同じように坐骨神経痛がありながら甲状腺全摘手術を受ける予定がある人は、手術前に伝えておくと良いでしょう。
テタニーによる痺れが強くなって辛い思いをする前に、正しい知識を身に着けておくことが大切です。
入院中は、私のように点滴での処置を行う病院もあるでしょう。
退院をしてからは自己管理のうえでの服薬になるので、飲み忘れがないようしっかりカルシウム剤を飲んでください。
youtubeでもテタニーについて話しています。
合わせて参考にして頂けたら幸いです。