日常生活に支障をきたす!甲状腺ホルモン異常による物忘れ体験記

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筆者は2015年に第二子を出産し、その後は何となく調子の悪い日を過ごしていました。

その不調の原因が分からずに、小さな子どもの面倒を見ながら生活をする毎日。

ある日、喉の痛みを感じて掛かり付けのクリニックへ行くと、喉に腫瘍が見つかったのです。

この腫瘍は長い検査を経て2018年に甲状腺乳頭がんと診断を受けたわけですが、それと同時に甲状腺ホルモンの異常も見つかりました。

具体的には甲状腺ホルモンの数値が低く、甲状腺機能低下症の症状が私を襲っていたのです。

そこで、甲状腺機能低下症の症状の1つである物忘れについて、私の体験をまとめました。

ここで注意をしてもらいたいのは、筆者に甲状腺ホルモンの異常はありましたが実際に診断名は貰っていません。

「甲状腺ホルモンの数値は低いけれど、症状が出るほどではない」と医師から言われていました。

しかし、甲状腺乳頭がんの腫瘍摘出後にチラーヂンを服用し始めると、甲状腺機能低下症の症状が緩和。

そのことを相談すると「症状が出るほどに数値は低くなかったけれど、症状の出方には個人差があるので松永さんは症状が出やすかったのかもしれませんね」と言われました。

このように甲状腺機能低下症の診断は頂いていませんが、甲状腺ホルモンの異常から甲状腺機能低下症の症状に悩まされる日々を送っていたのです。

その中でも私をもっとも苦しめたのは物忘れ。

この記事では、甲状腺ホルモンの異常で物忘れに悩まされた私の体験をご紹介します。

もしあなたの身近に物忘れがひどい人がいたら、甲状腺機能低下症を疑ってみるのもいいかもしれません。

また、この記事を読まれているご自身が物忘れがひどくて悩まれている場合、甲状腺の数値を検査してみるのも良いでしょう。

 

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甲状腺ホルモンの異常で現れた物忘れ

甲状腺ホルモンの異常による物忘れ

甲状腺ホルモンの異常が見つかる前、私は物忘れ以外にもさまざまな身体的不調を感じていました。

冒頭でも説明したように2015年に第二子を出産し、当時の子どもは小学校二年生の男の子と産まれたばかりの赤ちゃん。

病気がないお母さんでも、身体的・精神的に育児は疲れますよね。

しかし私は、目に見えない身体的不調と格闘しながら育児をしていました。

育児といえば、母親の記憶力や集中力は欠かせません。

特に乳幼児であればなおさらです。

赤ちゃんが産まれて幸せ絶頂な私を襲った、甲状腺ホルモンの異常による物忘れ。

そんな物忘れエピソードを4つご紹介します。

今現在甲状腺機能低下症を疑っている人は、ぜひご参考にしてみてください。

甲状腺ホルモンの異常による物忘れ①料理が作れない

甲状腺ホルモンの異常による物忘れは、料理に大きく影響しました。

甲状腺ホルモンの異常による物忘れは、直前の行動や思考がすっぽり抜けてしまうことが多いため料理はとても大変です。

そのため、みそ汁一杯作るにも30分以上掛かりました。

みそ汁を作るためにを野菜を切っていても、なんのために野菜を切っているのか分からなくなってしまいます。

野菜を切っている理由が思い出せないので、そこで料理が止まってしまうのです。

忘れて思い出してまた忘れて思い出してという感じで、料理を作っていました。

甲状腺ホルモンの異常による物忘れ②やり取りしている会話を忘れる

甲状腺ホルモンの異常による物忘れでとても苦労をしたのは、人との会話です。

だいたいの会話はキャッチボール式が主流ですが、投げられたボールをキャッチしてすぐになんのボールをキャッチしたのか分からなくなってしまうのです。

例えば「今日下校途中に変な人がいた!」と子どもが話しかけてきたとします。

大体の親は下校途中に変な人がいたら、我が子の安否を確認するでしょう。

下校途中に変な人がいたと聞いて驚くわけですが、驚いたあとに驚いている理由が分からなくなってしまうのです。

自分がどのような言葉で感情を揺さぶられているのかも忘れてしまい、人との会話が億劫になりがちに。

また、どのような経緯で今の会話が行われているのかが分からなくなり、混乱することも多々ありました。

例として「今日○○へ買い物へ行ってきた」と友達が話しかけてきたとします。

そこで私が「○○行ってきたんだ!どんなお買い物したの?」と聞くと、友達は当然買い物したものを教えてくれますよね。

しかし、友達が買い物したものを教えてくれている最中に、なんで買い物したものを私に話しているの?という疑問が湧いて出てくるのです。

1つ前の会話がすっぽりと抜けてしまい、今の会話がなぜおこなわれているのかが理解できませんでした。

そのため、複数人との会話や長く続く会話は疲労感が蓄積する原因にも。

キャッチボールで受けたボールの存在を忘れてしまい、私の手元にボールがある理由を理解できないまま相手にボールを返すことが日常茶飯事でした。

甲状腺ホルモンの異常による物忘れ③計算ができない

甲状腺ホルモンの異常による物忘れは計算もできない

甲状腺ホルモンの異常による物忘れは、日常的な計算ができなくなりました。

直前のことや直近のことがすっぽりと記憶から抜けてしまうため、簡単な足し算も分からなくなってしまうのです。

足し算は繰り上がりがあるとお手上げ。

掛け算は6の段から分からなくなりました。

このような簡単な計算ができなくなってしまったので、家計の管理が厳しかったのを覚えています。

固定費をど忘れしてしまい、月に掛かるお金の計算には本当に苦労しました。

電卓で計算するにも1つ前に何を足してきたのか分からなくなってしまうため、計算し直すことが当たり前。

例えば1+2+3を計算していると、2+3の計算中に1の存在を忘れてしまうのです。

そのため、答えがなぜ6になるのかが分からなくなってしまいます。

また、2+3の計算中に1+2の計算を終えているかが分からなくなり、また始めから1+2をおこなっていました。

これが2035+4087+8943という複雑な数字になってくると、もうお手上げです。

家賃・クレジットカード引き落とし・駐車場代・携帯料金・ローン返済・給食費など、月に掛かるお金の計算をする際に2時間掛かったこともあります。

物忘れが激しいため正確な計算ができているはずがなく、何度計算をしても答えが一致しないこともしばしば。

甲状腺機能低下による物忘れ④文章が読めない

甲状腺ホルモンの異常による物忘れは、文章を読むこともできなくなりました。

具体的には、手紙や小説などが該当します。

直前に読んだ文章がスポッと抜けてしまうので、何度も繰り返し読む必要がありました。

子どもが学校で貰ってくる手紙なんかも、3行目あたりで1行目と2行目に書いてあったことを忘れてしまうので、先に進むことはできません。

小説も同様で、何度も同じところを読んでは忘れての繰り返しで、読書が進むことはありませんでした。

文章とは違いますが、映画やDVDなんかもストーリーが分からなくなってしまいます。

例えば主人公が恋人と喧嘩をして泣いてるシーンがあったとして、泣いているシーンに感情移入している間に、主人公の泣いている理由が分からなくなりました。

そのため、何度も巻き戻して観ることが多かったです。

甲状腺ホルモンの異常による物忘れは認知症と似ている

甲状腺ホルモンの異常で認知症に似た物忘れが

認知症の場合は脳に原因がありますが、甲状腺ホルモンの異常による物忘れは甲状腺ホルモンに原因があります。

認知症と甲状腺ホルモンの異常による物忘れは全く違う場所が原因で起こる症状ですが、2つの物忘れの症状は似通っているのです。

甲状腺ホルモンの異常で数値が低下すると、新陳代謝が弱まり頭の働きが弱くなります。

甲状腺ホルモンの異常、すなわち甲状腺機能低下症で物忘れの症状が出ているにも関わらず、適切な検査をしなかったがために認知症の診断を受けている人も多くいるそうです。

認知症を疑う症状の人が周囲にいるのであれば、甲状腺ホルモンの異常はないか検査をしてみると無難かもしれません。

 

甲状腺ホルモンの異常による物忘れは治療で回復する

甲状腺ホルモンの異常による物忘れは治療で回復する

甲状腺ホルモンの異常、すなわち甲状腺機能低下症の治療を適切に受けていれば、次第に物忘れの症状も良くなります。

筆者の場合は甲状腺機能低下症とは診断されていませんが、甲状腺ホルモンの数値は低く物忘れ以外の症状にも悩まされていました。

筆者が甲状腺ホルモンの異常に気が付いたのは、喉の痛みで掛かり付けの内科に通院したことが始まりです。

詳しくは過去の記事に書いているので、参考にしてみてください。

筆者は甲状腺ホルモンの数値が低いという所見は頂きましたが、治療のメインが甲状腺乳頭がんの摘出だったため甲状腺機能低下症としての治療はおこなっていません。

甲状腺乳頭がんで甲状腺を全摘出し、その後はチラーヂンという名前の薬を飲んでいます。

チラーヂンを飲み続け甲状腺ホルモンの数値が安定し始めてから、物忘れの症状は落ち着いてきましたよ。

今ではみそ汁を作るのも10分以内にささっと作れますし、計算もできます。

小説を読むこともできますし、人との会話も苦ではありません。

寧ろこれらの工程が楽しめるようになりましたよ。

物忘れの症状がなくなったからこそ、ブログ執筆ができるようになったと言っても過言ではありません。

筆者がご紹介した物忘れの症状が当てはまる人は、病院で甲状腺数値の検査を受けてみると良いでしょう。

甲状腺機能低下症は見落とされやすい症状の1つであると言われています。

甲状腺ホルモンの異常は早期発見がカギ。

チラーヂンを服用しホルモンの数値が安定すれば、たちまち元気を取り戻すことができるでしょう!

また、甲状腺ホルモンの異常が出た場合、通院や処方でお金がかかるようになります。

今現在保険に加入しているのであれば、今よりも安いプランで保険を見直せるか確認をしてみても良いでしょう。

 

甲状腺ホルモンの異常による物忘れについては、Youtube動画でもご紹介しています。

合わせて参考にして頂けたら幸いです。

当ブログ管理者自己紹介
二つのがんを経験しました。パニック障害や産後うつに悩んだ日々も。虐待サバイバーであり、自死遺族。複雑な生い立ちと病の経験を武器に、生活の糧となる情報をシェアさせて頂いています。YouTube活動にも力を入れているので、良かったら観てください♡
松永 春奈
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