甲状腺に疾患がある人は、新型コロナウイルスの予防対策を徹底しましょう。
私自身は甲状腺全摘手術を行い甲状腺が全くない状態なので、新型コロナウイルスの流行は他人事ではありません。
そこで、医師が発表している情報を分かりやすくまとめたので、一人でも多くの人に予防を徹して欲しいです。
今現在甲状腺疾患がある人こそ新型コロナウイルスに感染しないよう、細心の注意を払う必要があります。
甲状腺疾患の人が新型コロナウイルスに罹患するとどうなるのか?
新型コロナウイルスに感染しないための徹底した予防法は?
この2点を調べ、分かりやすくまとめたので是非参考にし予防に徹してください。
甲状腺疾患の主な種類
甲状腺疾患と一言で言っても、種類が違えば症状も異なります。
主な甲状腺疾患の種類は以下の通りです。
- 甲状腺機能低下症
- 甲状腺機能亢進症
- 腫瘍
腫瘍とは甲状腺がんを指し、「乳頭がん」「濾胞がん」「髄様がん」「未分化がん」「悪性りんぱ種」の5つに分かれています。
甲状腺疾患は女性に多くみられ、その背景に女性の体は「初経」「月経」「妊娠」「出産」「閉経」など、女性ホルモンの働きが多いことが原因に。
この女性ホルモンの働きこそが、甲状腺の病気に大いに関係しています。
甲状腺疾患の症状
甲状腺疾患は、それぞれ症状が異なります。
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの不足により、甲状腺の働きが低下。
全身のさまざまな機能が低下するため、日常生活も不便な状態に。
詳しくは過去記事でまとめているので、参考にしてください。
甲状腺機能亢進症においては、甲状腺ホルモン値が高い状態です。
甲状腺が働き過ぎてしまい、不整脈・心拍数および血圧上昇・睡眠障害・過剰な発汗・体重減少・神経質・不安感などの症状が。
甲状腺機能低下症と甲状腺機能亢進症は、どちらも血液検査で確認ができます。
甲状腺がんは自覚症状があるものと、自覚症状がほぼない症状に分別。
「乳頭がん」「濾胞がん」「髄様がん」の3つは、自覚症状がほぼありません。
「未分化がん」は痛みや嗄声、「悪性リンパ腫」は甲状腺の腫れと嗄声が主な自覚症状です。
甲状腺疾患を持つ人が新型コロナウイルスに気を付けたい理由
甲状腺疾患がある人、もしくは治療中である人は免疫力が低下しやすい状態です。
免疫力が低下している状態では、さまざまな感染症に罹患する恐れがあります。
新型コロナウイルスにおいても油断はできない状態です。
甲状腺機能低下症の場合
甲状腺機能低下症と免疫力の低下を関係する、医学的証拠はないと言われています。
しかし甲状腺機能低下の状態は、新陳代謝の低下と低体温という免疫不全の2つが存在。
甲状腺機能低下症と診断を受けチラーヂンをしっかり服用している場合、免疫力は甲状腺が正常な人と同じです。
甲状腺機能低下症の発見ができていない(未受診)・治療を放棄している・チラージンの服用を守っていないと、免疫不全の状態に。
甲状腺ホルモン値が正常の範囲でない場合、免疫力が低下していてもおかしくない状態です。
また、治療を開始し始めた人も注意が必要です。
ホルモン値が正常化していない状態で新型コロナウイルスに感染してしまうと、重症化する恐れがあります。
甲状腺機能亢進症の場合
甲状腺亢進症の発見が遅れている・メルカゾールの服用をまもっていない・治療を放棄しているなどの場合、甲状腺ホルモン値が正常化していません。
この状態で新型コロナウイルスに感染してしまうと、全身の臓器が過剰なホルモンに絶えられない状態に。
さらに、甲状腺クリーゼを引き起こす危険性があり、致死率が上がってしまいます。
また、メルカゾールを服薬していても、メルカゾール服用を辞めて症状が安定している人も、甲状腺機能亢進症は再発の恐れがあります。
過去に甲状腺機能亢進症の治療を受けている人は、今一度自身の体調をしっかり観察しましょう。
甲状腺がんの場合
私が調べた限りでは、甲状腺がんによる新型コロナウイルスに感染した際の危険性は確認ができませんでした。
しかし、どのような病においても免疫力が低下していては、新型コロナウイルスに感染した際に重症化する危険性があってもおかしくはありません。
私は甲状腺全摘手術を行い、甲状腺が全くない状態です。
そのため、新型コロナウイルスに感染した場合はどのようになるのかは想像ができません。
手術によって反回神経麻痺が出ているので、他の人と比較してリスクは高いと考えています。
新型コロナウイルスを予防するために必要なこと
甲状腺疾患の有無関係なく、新型コロナウイルスは誰にでも感染の可能性があると言っても過言ではありません。
ひとりひとりがしっかりと予防を行うことで、自分の身と家族や周りの人を守ることができるのではないでしょうか?
治療法も確保されていない新しいウイルスなだけに、楽観視は禁物です。
ひとりひとりが感染のリスクがあることを自覚し、しっかりと予防に徹しましょう。
マスクの着用
マスクの着用は、自身の分泌物を妨げる効果があります。
もし自身が感染していた場合、周りの人に感染を防ぐ効果にも。
香港大学では新型コロナウイルスに感染した患者で研究が行われ、その効果が実証されています。
例え自身に症状がなくても、マスクの着用をしてエチケットを徹底しましょう。
手洗い
新型コロナウイルスの予防に、手洗いは欠かせません。
しかし、正しい手洗いの方法を知らない人も多い現状です。
日常生活を送る中で、手はさまざまな場所を触ります。
手に付着したウイルスを落とさずに目元や口元を触ってしまうと、感染のリスクが高くなってしまいます。
新型コロナウイルスは、どこに潜んでいるか分かりません。
そのため、外出先・お手洗い・食事前・帰宅直後・調理前・動物を触った後・病人と接触した後・手が物理的に汚れている・鼻をかんだ後など、積極的に手洗いを行ってください。
正しい手洗いの方法は、以下の通りです。
- 石鹸を泡立てながら、手のひらをこすり洗いする
- 手の甲をこすり洗いする
- 指の間を洗う
- 親指と手のひらをねじり洗う
- 指先と爪の間を洗う
- 手首をねじり洗う
厚生労働省では、最低15秒の手洗いを推奨しています。
薬局やドラッグストアでは、ハンドソープが品切れで困っている人も多くいるでしょう。
しかし、ハンドソープがなくても石鹸が役立ちます。
ハンドソープの洗浄力と比較したら石鹸はやや劣るものの、それでも95%の除菌効果が。
ハンドソープが手に入らない人は、石鹸を常備しておくと良いでしょう。
ちなみに、我が家も使用していたハンドソープが手に入らず、固形石鹸を使用中です!
うがい
うがいについて調べてみると、意見が両極端に分かれる印象を受けました。
季節性インフルエンザにおいて、うがいによる予防効果はないと言われています。
しかし、新型コロナウイルスは季節性インフルエンザと似た感染経路であることから、うがいには予防の効果があると記載しているサイトも。
どちらが正しい情報なのかは、私には判断ができかねます。
しかし、普通の風邪であればうがいは効果的です。
口腔内を清潔に保つことで、全身疾患の予防にも効果が。
免疫力を維持するためにも、うがいをした方がいいというのが私個人の意見です。
新型コロナウイルスの感染を広げないために行うべきこと
新型コロナウイルスは、飛沫感染と空気感染により感染拡大が懸念。
飛沫感染と空気感染を防ぐため、3つの密を避けるよう注意喚起がされています。
- 換気の悪い密室、密閉空間
- 不特定多数が集まる密室空間
- 発声・会話などの密接空間
これら3つの密が揃うことで、集団感染のリスクが高まります。
日常生活において3つの密が重ならないように工夫をし、共用部分などの消毒も徹底してください。
甲状腺疾患がある人は新型コロナウイルスの情報を正しく理解し予防と自粛に徹しましょう
甲状腺疾患がある人は、新型コロナウイルスに感染すると重症化する恐れがあります。
そのため、日ごろからできる予防を始めとし、不要不急の外出は自粛してください。
万が一感染された場合、重症化などの事態になっては取り返しがつきません。
新型コロナウイルスに対する正しい知識を取り入れ、自身の身をしっかり守ってください。
私は甲状腺乳頭がんの診断で甲状腺を全摘していますが、もし私が感染したらどうなるのか想像もできません。
予想ができないウイルスなだけに、ひとりひとりの予防と自粛、エチケットが大切だと思います。
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